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こちらは「音楽旅館」としてスタート致しました旧館でお出しして参りました料理の記録です。
ご意見・ご感想・ご指導等を、どうぞお気軽に新館の「客室(掲示板)」へお寄せ下さい。

なお、本文中に埋め込んである他サイトへのリンクの中には、リンク先サイトが
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”フェイブル” by フェイ・ウォン

at 2001 03/04 00:56

アハハー、既に昨年輸入盤で購入したアルバムを、わざわざ国内盤でも購入してしまった。目的は、もちろん追加収録された2曲の為だ。はっきり言ってしまえば、堂々と「シークレット・トラック」と銘打って収録された14曲めの為だ。
シークレットという建前上、パッケージを開封しないと、何が収められているのか、わからない仕掛けになっている。しかし、このアルバムを紹介している雑誌等で、ネタはバレバレだ。香港ではシャンプーのCMに起用された3曲めを、なんと日本語で歌っているのだ。題名が題名だから、シャ〜ナイア〜なのだ。(^_^メ)

まあ、フェイの場合は活動拠点を日本に移して歌謡曲路線で売り出すとは思えないので、今回の日本語歌唱は4ヶ月遅れのリリースとなった国内盤唯一のウリ⇒ご愛嬌なのだと思う。逆に、このために国内盤のリリースが遅くなったのだろうか?
そうまでして出す方も出す方だが、「シークレット・トラック」のためだけに買う方も買う方だ。私もその一人なので、我ながら情けない。ただ、エイジアン・ポップスに関する情報収集力に欠けている私には、もうひとつ・・・・日本語解説も有り難いオマケだ。
その解説も、それを読んでくれる人がどういう人達かをちゃんと心得た書き出しになっていて、以降の内容もどちらかと言えば私のような初心者向きだ。知ってる人には何を今更の離婚も、この解説ではっきりと確認できた次第だ。しかし、今ラブラブな相手がニコラス・ツェーとはねェ。ホントなの?まあ、恋人以上にはならないでしょう、きっと。

1曲めから12曲めまでは、曲ごとに詳細な感想を述べてる訳ではないが、11月の日記を参照して頂きたい。<(_ _)>
13曲めは、フェイが今のところ英語で歌っている唯一の録音物(テレビやコンサート、ライブ・ビデオは除く)で、ファイナル・ファンタジー(何作めだったかな?)のイメージ・ソングとして作られ、平成11年の日本レコード大賞で「アジア音楽賞」を受賞した”Eyes On Me”のリミックスだ。日本盤の特典が日本語曲だけというよりは、日本人のオマケ好き心理に訴える効果は大きいが、所詮はそれだけのことだ。丁度来日記念でリリースされた更新版「唱遊」と同じような体裁だ。
そして、14曲めが日本語で歌われた「シャナイア」だ。慣れない広東語で歌わなければならなかった下積み時代の経験が役立っているのか、意外にこなれた日本語だった。欧米のアーティストが自分のレパートリーを日本語で歌う場合ほどの違和感はない。
解説の裏面には対訳が載っているが、この曲の歌詞はさすがに割愛されている。しかし、日本人が聞いても歌詞がはっきり聞き取れないJ-POP曲が多い昨今、これほど歌詞の聞き取りやすい曲も珍しいのではないかと思う。
この曲を聞いていると、テレサ・テンの姿がオーバーラップしてくるのは、私だけのことだろうか?さらに、繰り返し聞いていると、仕事だからしゃーないやと、実はイヤイヤ歌っているのではないかという錯覚を起こすのは、・・・・私だけですな!(^_^;) でも、実はそこまで計算していたりして?

” by ICE

at 2001 03/06 20:00

久々にICEのニュー・アルバムが出た。でも、前宣伝もリリース直後のCDショップでの扱いも、あまりにも音無し(?)過ぎる。どうして?
LOVE PSYCHEDELICO のアルバムが出たとき、幾人かがICEに言及していた。正にタイミングのいいリリースと言いたいところだったが、デリコの後では分が悪かったようだ。

もちろん、全部が全部つまらない訳ではない。相変わらずICEらしいイイ曲も多い。2曲めから3曲めへの繋がり具合など、まだまだイケルじゃんと思わせる出来だ。ところが、4曲めのインストで、拍子抜けしてしまった。この演奏には国岡嬢のヴォーカルが欲しいと思わせる物足りなさを感じた。
そもそも、冒頭からプロローグ的な短いインストなのだが、これは無い方がヨカッタと思う。リスナーの2年振りのアルバムへの期待を一気にクールダウンさせてしまう。疾走感のあるベースラインが印象的な2曲めから聞く方が、むしろワクワクする。でも、結局4曲めで期待を裏切られる。
ダメ押しは、さしずめ9曲めか。ユルユルのサザン・ロック風のグルーヴには、確かに国岡嬢のヴォーカルは似合わない気がする。そこで、宮内師匠自らが歌ってしまったわけだが、・・・・別に誰が歌っても構わない。問題は、これが狙い通りの「ゆるさ」なのかということだ。そうならこれ以上イチャモン付ける気はありません。
11曲めのラテン・フュージョンっぽいアプローチも、「リチャード・ティー with 高中正義」的な印象だ。これも3分以上も聞かされると、もうちょっと盛り上げ方を工夫して欲しいという気分になる。こういう曲は2分弱程度のインターリュードで良かったと思う。そうすれば、12曲めがもっと際立ったはずだ。
これはネタバラシになるが、正真正銘のシークレット・トラックである13曲めは、2分足らずの楽曲だが、もっと膨らませて欲しかったという気持ちにさせる捨てがたい曲だ。こういう「けだるさ」が9曲めでも表現できたら、・・・・つくづくと思う。
否定的なことばかり書いてしまったが、要するに色々新しい事にチャレンジしてみたということでしょう。

失礼ついでに、私的“SPECTRUM”の楽しみ方を紹介します。再生順を以下のようにプログラムして聞いてみて下さい。何てこと無いんですが、これが意外にイケルんです。あくまでも私観ですけど、格段にいいアルバムに聞こえてきます。
Track No.2⇒3⇒5⇒6⇒7⇒8⇒10⇒12(⇒13)

なお、アーティスト自身による全曲解説は、下のICEの二人をクリックした先にあります。「やはり彼等なりに考えて製作したんだ」ということがわかるはずです。
国岡嬢→ ICEのHPへ ←宮内師匠

韓国のアイドルBoA* 5月日本デビュー!

at 2001 03/10 21:48

昨年11月の「宿主日記」で取り上げた韓国のアイドル“BoA*”(ボアと読む)について、この数日で情報収集に大幅な進展がありました。

生年月日*1986年11月5日(現在14歳)
≪韓国でのデビューについて≫
・年月日*2000年8月27日
・シングル*SARA
・アルバム*ID;Peace B
・芸名の由来*Beat Of the Angelの頭文字

韓国での所属レーベル“S.M.Entertainment”は、一足先に日本進出を果たしたS.E.S.(グループ名はメンバーの愛称=Sea、Eugene、Shooの頭文字から)も擁する新興レーベルで、日本で例えればAVEXあたりに相当するようだ。そして、この両者は昨年11月に提携し、相互に協力して自社のアーティストを相手の国で売り出すことになった。その第一弾プロジェクトとして選ばれたのがBoA*だった。
彼女は、AVEXの邦楽アーティストとして、5/30に日本デビューすることが既に決まっている。デビュー曲は、前述のデビュー・アルバムのタイトル・トラックの日本語ヴァージョンだ。
日本でのマネージメントには、吉本興業も共同出資して設立された会社が担当するようだ。幸運なことに、早くも4月からオンエアされる紅茶のCMに起用されたそうだ。さらに、日本より一足早く、4月にはアメリカ・デビューも予定されているそうだ。

これらのことは、3月7日にヴェルファーレで行なわれた業界向けショーケース(コンヴェンション)で明らかになった。私はこのコンヴェンションを、最初“S.M.Entertainment”のHP“SMTown”で、偶然途中から見た。そのときは最後の質疑応答だけだったが、今日AVEXのHP上でもオンエアされていることに気付き、52分弱の一部始終を見ることができた。
コンヴェンションはAVEXとS.M.Entertainmentの双方の代表の挨拶でスタートし、続いてBoA*のパフォーマンスとなった。彼女は、4人の男性ダンサーを従えて登場し、日本語でデビュー曲を、韓国語で“SARA”を、英語で新曲の“Don’t Start Now”を披露した。
プレス向けの記念撮影のあと、多少タドタドしかったが、日本のプレス関係者の質問には日本語で、英語圏のプレス関係者には英語で、通訳を介さずに堂々と受け答えをした。インターネットでのオンエアはここまでだが、その後彼女は会場内を挨拶して回ったようだ。

余談ながら、BoA*の情報を求めて日韓のサイトを見ていて、つくづく両国のIT格差を実感する事になった。同じストリーミング・コンテンツを楽しむ場合、通信速度の選択肢が日本は56kと100kなのに、韓国は56kと300kだった。
結局ISDNではどちらも56kで見るしかないわけだが、韓国の方は音がほとんど途切れずに楽しめたが、日本の方はほぼ10〜15分に1回程度バッファリングのため中断してしまう。これは、回線の問題と言うよりは、サーバの性能とアクセス状況によるものだろう。

韓国では、まもなく新曲“Don’t Start Now”をメインにしたSpecial Album⇒“Jump Into The World”がリリースされる。しばらくはBoA*の動向から目が離せないようだ。
レーベル・メイトのS.E.S.は、今まで日本ではバップから発売されていたが、今後はBoA*同様AVEXから発売されるのだろう。

BoA*のデビュー・コンヴェンションは、下記のジャケット写真よりどうぞ。
BoA*デビュー・コンベンション


祝☆初来日!ルネッサンス Pt.1

at 2001 03/17 00:30

まさかの再結成(正にルネッサンスだ?)&初来日を記念して、最近紙ジャケ・リマスターで再発された“Renaissance”のアルバムを紹介します。

第一回は、いきなり途中からのピックアップなのですが、アメリカでの発売を担っていたサイアの親会社ワーナーとワールドワイドな契約をし、本格的にアメリカ進出を開始した転換期の作品「お伽噺」です。原題は“novella”で、1977年の作品です。たった5曲しか収められていません。大雑把な括り方ではプログレッシヴ・ロックというジャンルなので、長めの曲ばかりで曲数は少ないです。
しかし、同じプログレでもイエスやELP、キング・クリムゾンのように、凄腕ミュージシャンが演奏技術の限界に挑むようなスリリングな演奏をするバンドとは違います。どちらかと言えば、ピンク・フロイドやムーディー・ブルースのように、練り込まれて構築された楽曲が大半なので、(技巧派というよりは)頭脳派と呼んでしまって良いのではないでしょうか。しかし、そういったグループのように難しい理屈を理解しようとしながら聞く必要はありません。
私には、英国特有の牧歌的で、クラシック音楽のような奥行きのある音世界を、一羽のヒバリが舞い歌うといった感じがします。今の時代なら、プログレという切り口より、ヒーリング・ミュージックという観点から聴くのが面白いと思います。ルネッサンスのロックは、ゆったりと寛いで聴けます。

実はこのアルバムが私とルネッサンスの出会いでした。NHK−FMの「軽音楽をあなたに」で、このアルバムのリリースに合わせて特集を組んだ時に聞いたのです。女性ヴォーカルをメインにしたプログレ・バンドというのは珍しかったように思います。だから、興味を持ったのだと思います。
こういうのもプログレなの?という気持ちのまま、早速輸入盤で購入しました。今回のリイッシュー同様の見開きジャケットで、内側には歌詞が掲載されていました。割高で下らない解説が多い(このアルバムの場合はどうだったか知りませんが)国内盤を買わずに済んだオトク感も加わって、一層気に入ったという記憶があります。
ただ、表側のイラストは今回と若干違っていたようです。現在の住居へ引っ越す際に泣く泣く処分してしまったので、もはや確認のしようがありません。
このアルバムはモチロン全曲好きですが、圧巻は一番長い冒頭の曲でしょう。イントロのシンセサイザーの効果音と全員による多重録音コーラスで、一気にルネッサンスの音の森に引き込まれてしまいます。そのまま流れるように2曲目へ繋がっていくので、LP時代のA面2曲を聞き終わる頃には、すっかり彼等のサウンドの虜になっていることでしょう。

今回のリマスターでは、アナログ以上に奥行きが出た反面、音像がクリア過ぎて、霧の晴れた森の中といった感じになっています。これは、ファンの間でも賛否分かれるところでしょうが、その後どんどんアメリカナイズされていった経緯を踏まえると、そういう意味でも転換期にあったということが頷けます。
こうなると、同時期に同様の仕様で再発された初期2作品はどうなのか、興味が湧いてきます。ご購入された方、ぜひ感想を「宿帳」にお寄せ下さい。(つづく)

祝☆初来日!ルネッサンス Pt.2

at 2001 03/17 00:44

まさかの再結成(正にルネッサンスだ?)&初来日を記念した“Renaissance”のアルバム紹介の第二回です。1978年の作品「四季」です。原題は“A Song For All Seasons”なので、ビバルディとは関係ありません。しかし、ひょっとすると浜崎あゆみのスタッフに、ルネッサンスのファンがいるかもしれません。

冗談はさておき、メンバーは前作と同様で、以下の通りです。
  ♯ANNIE HASLAM=Lead Vocal
  ♪MICHAEL DUNFORD=Acoustic & Electric Guitars,Vocals
  ♪JOHN TOUT=Keyboards,Vocals
  ♪JON CAMP=Bass,Bass Pedals,Acoustic Guitar,Vocals
  ♪TERENCE SULLIVAN=Drums,Percussion,Vocals
アニー・ハズラムは、歌声を聞けば、ルネッサンスを聞いたことが無くても、「ああ、あの人か」と思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか?マイク・オールドフィールドの「ムーンライト・シャドウ」のカバーが、FMやCDショップで頻繁に流れていた時期があるからです。ソロで来日も果たしています。
アニー・ハズラムの今も変らぬ清楚な歌声と共に、ルネッサンスの音楽を特徴付けていたのが、ジョン・タウトのキーボードです。技巧に走って出しゃ張ることも無く、優雅な彩りを与えていたので、ジェネシスのトニー・バンクスのような存在だったと考えます。残念ながら、再結成アルバムにはゲスト参加で、今回の来日公演にも不参加です。
しかし、ルネッサンスのサウンド・コンセプトを根底で支えているのは、マイケル・ダンフォードの頭脳とギターです。ルネッサンスは、元々そのバンド名通りの復興バンドです。最初にルネッサンスと名乗ったバンドは、ルーツを遡るとヤードバーズに辿り着くそうです。グループ名を冠したアルバムを発表した後、メンバーが目まぐるしく変り、最終的に後から参加したマイケル・ダンフォードがそのコンセプトを継承したそうです。
新生ルネッサンスの成功に触発されて、元ルネッサンスの残党がイリュージョンというバンド名で活動し、アルバムも幾枚か発表したようです。こちらは元祖でありながら、新生復興組を超えることはできなかったようです。正確なところをご存知の方、ぜひ「宿帳」に情報をお寄せ下さい。

実はこのアルバムはLP時代には買いませんでした。すっかり霧の晴れた森のようなサウンドは、アート集団“HIPGNOSIS”の手掛けたクリアでシュールなジャケットの印象と相俟って、当時違和感を覚えました。今にして思えば、サウンドとアートワークは見事に連携していた訳です。特に今回のデジタル・リマスターが功を奏して、音の方は一際クリアになりました。
一応ロンドン録音なのですが、かなりアメリカナイズされています。ただ、従来からのイメージを損なわないように、本物のオーケストラを起用しています。なんとなくELO的な音色だと感じたら、アレンジと指揮はルイス・クラークでした。
さらに、アメリカでも前作以上に売れた理由には、当時同じようにアメリカで売れ出していたジェネシスを手掛けていたデイヴィッド・ヘンチェルを、プロデューサーに起用したことも挙げられると思います。
また、アルバムの曲数が増えた(全8曲)にもかかわらず、前作より若干単調に感じたのは、ジョン・キャンプとマイケル・ダンフォードの共作曲が、前半から中盤を占めていたせいかもしれません。しかも途中には、ジョン・キャンプの単独曲(リード・ヴァーカルも担当)が挿し入れられています。
解釈の仕方次第では、ジョン・キャンプがグループのサウンドをアメリカナイズするのに貢献したと言えないでしょうか?少なくとも、1曲の中で様々な展開を見せる手法から、数曲を通して様々な展開を聞かせる方向に移行する段階にあったことは、前・次作との繋がりから間違いないと思います。
アルバム全体を1つの組曲と見た場合、逆に従来の手法による長尺な2曲めやラストのタイトル・トラックが浮いた感じに聞こえます。しかし、私はこの2曲がアルバム中で一番好きかもしれません。そして、バンドはこのアルバムを最後に牧歌的なサウンドと決別します。(再びつづく)

祝☆初来日!ルネッサンス Pt.3

at 2001 03/17 00:58

長々と、というか、クドクドと書いてきました“Renaissance”の来日記念特集も、いよいよ最終回です。
今回紹介するのは、1979年の作品「碧の幻想」で、ジャケットは白地に青と金です。原題はフランス語で“azure d’or”です。
ジャケットの印象通り、スッキリしたサウンドです。さすがに、この頃のサウンドはヒーリング向きではないと思います。かなりポップです。

この時代以降のクラシカル・ロックは、新しい技術の恩恵にドップリと与っていて、人工的に叙情性を作り出しているような感じがします。もはや、ヨーロッパの木立の向うに中世の城が見え隠れするといった実在の風景を想起する事はありません。
デジタル技術の進歩のおかげで、シンセサイザーの音質・使い勝手が向上して、本物のオーケストラを使わなくなってきたからだと思います。と言っても、当時の音はまだ明らかにシンセだとわかる程度でした。ELOがヴァイオリンやチェロのメンバーを解雇した上、本物のオーケストラをシンセに置き換えてしまったのも、この時期だったはずです。

当時、前作で興味が失せ掛けていた私を、このアルバムに引き合わせてくれたのは、今もなお色々と音楽的なインプットを提供してくれる中学の同級生K.T.でした。彼から聞かされたのは、このアルバムに収録されている“Forever Changing”でした。CGで作り出された仮想空間を浮遊しているような音世界を構築していましたが、その中を舞い踊るように歌うのは紛れも無くアニー・ハズラムの透明感のある声でした。
流石にアルバムを初めて聞いたときは、何とも複雑な想いがしました。収録曲数はさらに増え(10曲)、一番長い曲でも5分強しかなく、どの曲も普通のポップ・ソングのように捻りの無い構成になっていたのです。しかし、こういった傾向は既にジェネシスやELP、イエスにも顕著だった上、メロディや音の構築の仕方には十分ルネッサンスらしさがあったので、結局比較的スンナリ受け入れられました。

個人的には大変に気に入ったのですが、時代はプログレ・バンドには好意的ではありませんでした。プログレ・ファンは既に70年代前半に形成されたジャンルの概念に囚われて、80年代に向けて試行錯誤を重ねながらプログレッシヴでいこうとする一連のバンドに背を向けてしまい、その他の音楽ファンからはもはや前時代的なサウンドを継承する過去のバンドというレッテルを貼られてしまい、多くのプログレ・バンドと同様にルネッサンスの人気も失速して行きました。
本作の商業的な失敗などから、ジョン・タウトとテレンス・サリヴァンが脱退しました。バンドはメンバーを補充して活動を継続し、81年と83年にアルバムをリリースしましたが、MTV時代には上手く順応できずに解散してしまいました。
アニー・ハズラムは80年代の終わり頃から本格的にソロ活動を開始し、来日公演まで行なうほどのステイタスを築きました。マイケル・ダンフォードは、90年代に入ってから、別の女性ヴォーカルを立てて、“Michael Dunford’s Renaissance”と名乗って再始動しましたが、一般的な評価は芳しくありませんでした。(だから、私も聞いていません)
ところが、昨年17年ぶりのアルバム「トスカーナ」がリリースされ、丁度今頃は初の来日公演のため来日中です。きっかけは、1997年に彼等のアルバム「シェエラザード組曲」を基にしたミュージカルの計画が持ち上がったことだったようです。
さて、夕べの来日公演はどうだったのでしょうか?今後もルネッサンスとして活動を続けて行くのでしょうか?暖かく見守って行きたいと思います。(おわり)

今年の花粉症はウィルス付きか!

at 2001 03/22 22:48

目・鼻はグジュグジュで、咽はガサガサ。火曜日あたりからは、とうとう咳が出るようになった。でも、めげずにCD聴くのダ、ビデオ見るのダ!

とりあえず、輸入のDVDをチラッとだけPCで再生してみた。リージョン・コードが明示されてない米盤は、過去の苦い経験から買う際に店員に「再生できなかったら返品OK?」と確認するようにしていたのだが、今回は他にも色々とあってウッカリ忘れた。だから、土器土器モンだった。
さて、結果は如何に?・・・・見事再生成功!\(~o~)/\(^o^)/ふう〜ッ、ひと安心。というわけで、そのDVDはこれだ!▼

  

左=“The Complete Video Anthology 1978-2000”/Bruce Springsteen
“complete”が伊達ではないとうなずける2枚組み!しかも、3,700円ってェのは、お得ですよね?
右=“Live−Greetings From The West”/Dan Fogelberg
※字幕で歌詞が表示できる!ヴォーカルがキャンセルできないカラオケみたいです。

さあて、目薬と鼻薬とうがい薬で対抗だ!

ジャム・バンド・シーンから飛び出したファンキーなジャズ・トリオ Pt.1
“Turn It Out” by SOULIVE

at 2001 03/25 13:04

いわゆるジャズ・ファンクとは一線を画す、あるいは、新しいタイプのジャズ・ファンク・トリオの登場だ。実は、単にジャム・バンド・シーンに疎い私にとって、新鮮だっただけなのかもしれない。いずれにせよ、ファンキーでアーバンなジャズ・サウンドは、一聴して私の心を捉えてしまった。

ここで取り上げているのは、Souliveの記念すべきファースト・アルバム“Turn It Out”のセカンド・エディションだ。日本盤の解説によると、ファースト・エディションとの違いは、John Scofieldとの共演曲2曲が追加収録されたことだそうだ。
さらに、このセカンド・エディションの日本盤発売に当って、1曲差替えが行われた。米盤では5曲目に収録されている“Rudy’s Way”がカットされ、Souliveが俄然注目されるきっかけとなった1曲目“Steppin’”のリミックス・ヴァージョン“Steppin’Remix”がアルバムの最後に追加されたのだ。最終的に、私はその両方を購入した。
ついでに触れておくと、このリミックスは本国では12インチ・アナログ盤でリリースされたそうだ。そのアナログ盤に収録されていた“Golden Lady”は、日本では同時リリースとなったセカンド・アルバム“Doin’Something”に国内盤ボーナス・トラックとして収録された。

Souliveの音楽的な魅力は、バンド名通りライブで発揮されるようで、3曲のライブ・レコーディングが含まれている。観客の喚声まで拾っているので、臨場感も然ることながら、それに呼応するように変化するバンドの演奏は活き活きとしている。
もちろん、スタジオ録音も決して引けを取らない出来だ。数テイクのイイトコ取りでは絶対に出せないファンキーなグルーヴがある。そのグルーヴに乗って、オルガンやギターのリードが流麗に繰り出される。曲によっては、ジョージ・ベンソン張りのスキャットまで披露している。
また、リズムはファンキーといっても粘っこくない。むしろ、歯切れがイイ分、タメの効いたグルーヴだ。自然と体がリズムに合わせてスイングしてしまう。ライブ会場にいたら、きっと思わず喚声も上げてしまうだろう。
ここに粘っこいベースが加わると、モロにP-Funkといったサウンドになってしまうのだろうが、このトリオにはベースはいない。メンバーは以下の3人だ。
  *Neil Evans:organ
  *Eric Krasno:guitar
  *Alan Evans:drums
ドラムのアランは、オルガンのニールの実兄。本作の発売元ヴェロア・レコーディングズは、ギターのエリックの実兄ジェフ・クラズノーが設立したレーベル。ちなみに、バンドのマネージャーは、アランの妻キンバリー・エヴァンズ。昨年末にツアーのブッキング・エージェントをモンタレイ・インターナショナル(最新アルバムが初登場1位、エアロスミスの新作を抑えて2週目の1位もキープしたデイヴ・マシューズ・バンドやエアロスミスのツアーも担当する業界の大手)のロン・カプランが担当することになった。彼はエリックの叔父だ。
そして、2月から3月にかけて初来日を果たし、福岡・大阪・東京のブルーノートで公演を行ったばかりだ。事前に彼等の音楽を聞いていなかったこと等の諸事情があって、残念ながら聞き逃してしまった。実際に足を運ばれた方の感想や、新聞・雑誌のライブ評等の掲載情報を、ぜひ“MESSAGES”にお寄せ下さい。(つづく)

ジャム・バンド・シーンから飛び出したファンキーなジャズ・トリオ Pt.2
“Doin’Something” by SOULIVE

at 2001 03/25 13:06

ギターのエリックの実兄ジェフがはじめたヴェロア・レコーディングズからリリースされたファースト・アルバムのインディ・シーンでの好セールスのおかげで、昨年Souliveはジャズの老舗レーベル「ブルーノート」と契約した。恵まれた環境で制作されたセカンド・アルバム“Doin’Something”は、来日公演を目前にした2月中旬に日本先行発売された。
ライブ録音3曲を含むファースト・アルバムは、バンドの真価が発揮されるのはステージ上、あるいは、スタジオでの一発録りであるかのような印象を与えた。CDの収録時間の限界まで詰め込まれたアルバムには、Souliveの魅力を一音も漏らすまいという姿勢が感じられた。しかし、アルバムとして聴くと、散漫な印象が残るのも事実だった。

本作は、前作で披露したバンドの魅力を継承しながら、アルバムとしての統一感を持たせる事にも成功している。さらに、スタジオワークのメリットを生かした意欲的な取り組みを随所で聞かせ、将来への可能性を示唆する事にも成功している。
一番顕著な点は、ホーンを大幅に導入したことだ。単に、サウンドに厚みを持たせるためにホーン・セクションを導入したというだけではない。2・6・10曲目では、ホーンのソロがリードを取っている。ニールのオルガンやエリックのギターによる流麗なソロがもっと聞きたいという人には物足りないかもしれない。
正直に言って、私もはじめのうち困惑した。彩りにホーンを加える程度なら前作でも見られたが、リード・パートをホーンに任せて、バンドは実質リズム隊に成り下がってしまっている。ところが何度も聴いているうちに、3人ともリズム隊にまわることで、メリハリのあるグルーヴが余裕を持って形成されている事に気付いた。その充実感が非常に心地良い。
また、本作では女性ヴォーカルをフィーチャーした曲が1曲収められている。前作でもエリックがギターのメロディに合わせてスキャットする部分があるが、あくまでもインストゥルメンタル・バンドの範疇に留まっている印象だった。そういうイメージが定着しないうちに、ヴォーカルものもイケルことを示しておきたかったのだろう。
逆に、ヴォーカルものをインストでやるとどうなるかという好例が、日本盤のボーナス・トラック“Golden Lady”だ。前作でも“Jesus Children”をカバーしていたが、共にスティーヴィー・ワンダーの曲だ。作者に敬意を払っての事か、メロディの崩し方が控えめなのは、スリリングな演奏を展開してきた後では物足りなさを覚える。
前述の女性ヴォーカルものと合わせて考えると、この2曲はさらに広範なリスナーにアピールするために、エアプレイを意識して作られたような気がした。だからと言って、すぐにケニー・Gやジョージ・ベンソンのように、ポップ・フィールドへのクロスオーバー・ヒットを狙えるかというと、そういうレベルには至っていないし、そこまで意図しているようには思えない出来だ。
ただ、私のようにジャズを浅く聞いている者には、十分アピールしてくる。早くも次作への期待が膨らんでくる。しばらくはSouliveから目も耳も離せないようだ。(一応おわり)